Karin Nakamura

A person who conveys a message

message

ーKARIN galleryー

message          

〈artist name〉 Karin Nakamura

〈creation time〉 November 4, 2019 to March 20, 2021

 

 

 

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〈artist statement〉

messageというのは、多くの人が見落としているモノや普段生活している中に隠れるように存在しています。

私はmessageを目の前にすると、自分のアンテナに信号が走るような感覚を覚えます。それは何かを伝えてくるような感覚なのです。

心の映像には、messageが絵として見えています。私はその絵を写真に換えてmessageが発するモノを他者にも感じられるように伝えています。

messageは自分の精神世界や目に見えないエネルギーを表し、また自分の成長とともに常にカタチを変えていきます。

日常の小さなmessageを拾うことは、内にある精神と深く繋がること。それは新しい発想や考え方に出会えることを意味しています。

 

 

 

〈photo commentary〉

今回の写真は5枚の組写真で『message』となっています。

組写真としていますが、それぞれ一枚でストーリーは完結しています。

全てプロセスは違うにしても、共通して言えるのは、message(被写体がもつエネルギー)と内にある精神世界が繋がることにより、新しい発想や考え方に出会えるということなのです。

 

『自分の中に眠っている記憶とmessageが重なる』

1枚目の写真は、自転車置き場とその横に朝顔が咲いてます。

私の視界にこの景色が入ったとき、何故か懐かしい気持ちになりました。過去に見たことのある景色だったからでしょう。

この時大事にしたのは、朝顔と自分の距離感です。他者が写真を見た時に、実際にそこに立って朝顔を見ている感覚にならないとmessageが伝わらないからです。

朝顔などから感じるmessageと過去の記憶が重なることによって、今の自分にそのmessageが強く流れてきたのでしょう。

 

『実験を試み、創り出したイメージから発信されたmessage』

2枚目の写真は、初めて実験写真として取り組んだ結果生まれたmessageです。

今まででの私の撮り方は、どこかに出掛けて良かった所を撮ってくるスタイルだったのですが、今回の素材を探してきて実験的に形を創り出すのは初めてでした。

この写真では、鏡とフリージアの枯れた花が使われています。鏡の中というのは、どこか別次元に繋がっているイメージがあり、光の反射で同じものが映るという原理があるにしろ、鏡とフリージアをどういうカタチとして見るかによって、鏡が鏡でなくなり、枯れた花が枯れた花でなくなります。そして自分が創り出したイメージからmessageが生まれたのです。

 

『身近な所に隠れているmessage』

昨年から続くコロナの影響で遠出がなかなかできない日々が続いていました。普段は家の中を撮るということはなかなかしないのですが、3枚目の写真に限っては珍しく家フォトを撮ったのです。

午後二時半頃、秋で日が落ちるのも早く、窓には西日の光が差し込んでいました。ふと窓をみると、カーテン越しに光が揺らめいていました。私はとてもきれいだなと思って、このきれいな光のゆらめきがなくなる前に撮らないと!と思い立って、急いでカメラを持ってきて撮りました。

光のゆらめきは、自分の精神世界を表しています。そして光の向こうには、私の大事なモノが存在しているように感じます。大事なモノとはいったい何なのか。messageは私に何かを教えてくれたみたいです。

 

『空と白い花のmessage』

この日は横須賀美術館に訪れた日でした。美術館の目の前は海が広がっていて、天気も良く晴れている日でした。

終点でバスを降り、少し歩いた先に不思議な植物が目に入りました。その植物は大きい葉を生やしており、その中心から長い枝が上へと伸びていて、枝先からは白い花が咲いていました。

この変わった植物を写真に収めたところ、ここには青い空と白い花だけが存在していました。どこかに流れて行く雲、その中を枝に咲く白い花が、ただただ静かに佇んでいるように見えます。現実にはない、自分の精神世界で広がる風景を見せてくれているのでしょうか。

 

『目の前に流れるmessageを見つけて』

私は東叶神社に向かって歩いていました。そうしたら、視界に入った景色に何かを感じました。感覚的にその景色を撮り後で見てみると、何も特徴的な被写体はありませんでした。しかし中心のオレンジの柵あたりに何かを感じるのです。それは見えないmessage(エネルギー)が目の前を流れていて、そこに出くわした私のアンテナが、微量のmessageを信号としてキャッチしたのだと思います。

このmessageからは、人の気持ちを温かくしてくれるようなエネルギーを感じました。もしかしたらこの温かいエネルギーはどこかに流れている最中だったのかもしれませんね。

 

私は5枚のストーリーを経験して、自分の中に存在する精神世界を垣間見ることができました。普段は現実に意識があるので、心の奥底で何を求めているのかわかりません。しかしこうやって感覚的にmessageをキャッチすることで、見たかったモノが見えたり、予想もしないモノが見えたり、面白い出会いや自分の表現の幅を広げることができました。

今後も大事にしたいのは、精神性を大事にして撮るということです。やはり目に見えないモノに触れるには、内にある精神性を研ぎ澄ます必要があります。目に見えないモノと自分の精神性が融合することによって、新しい発想や考え方に出会るのだと思います。

 

 

 

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