ーKARIN galleryー
color
〈artist name〉 Karin Nakamura
〈creation time〉 April 17, 2022 to April 22, 2022
〈artist statement〉
私はスカーフとコチレドンを用いて、色がどのように変化していくのかを見ていくことにしました。
まず最初にスカーフの色によってコチレドンの印象が変わりました。朱色と青の色のバランスによって、ミステリアスで掴みどころのない印象になりました。
次にスカーフのオフホワイトの部分を通してコチレドンを見てみました。ほんのりオレンジの部分は花の柄ですが、オフホワイトにオレンジが混ざることで全体的にとても温かみを感じます。またそこにはストールの存在はなく、穏やかな色と植物の柔らかいシルエットだけが存在しています。
ここには人の声も聞こえてきそうな気配があります。それはコチレドンを間に挟んで喋っている誰かの存在を感じるからでしょうか。
最後の色の変化は見た瞬間に、朱色と水色に近い青が目に飛び込んできました。それはストールの色が溶け出しているかのようでした。さらに色のバランスが変化していくことで、コチレドンの存在を消して色の存在感を強くしています。
ただコチレドンという別の対象もとても重要です。なぜならその存在を色と合わせて見ていくことによって、色に人間のような表情の違いを見出すことができるからです。そしてそれは植物のシルエットによって強調されています。
最終的に別の対象の存在が次第に消えていくことで、色というカタチを持たないモノに変化していきました。
最初はコチレドンとスカーフであった物達が、色を変化させていくことによって、それらの存在を消して色というカタチを持たないモノに変化していきました。その中には冷たい、温かい等、さらには人の気配まで感じられます。それはコチレドンという別の対象によって色の変化を生み出すことができたのだと思います。
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